FlightGearの機体開発#12:FDMの作成④
FDM作成のつづきです。
<propeller>
x,y,z値とmass値はプロペラとエンジンを合成した重心位置で考えます。
radiusはプロペラ半径(m)です。
momentはプロペラの回転方向と反作用値の設定です。+値はコクピットから見て右回転、
-値で左回転となります。反作用値は同クラス機を参考にして設定し、飛ばした具合で調整
します。
cruise-~とtakeoff-~は巡航時と離陸時の速度に対するエンジン回転数、高度を設定します。
actionptは推進力の発生位置であり、プロペラ中心の座標を入力します。
<gear>
x,y,zはタイヤの接地点を指示します。3Dモデル作成時に脚を伸展状態で作成したのは
この値を得るためです。
compressionは収縮量(m)、他スプリング硬さ、ダンパ収束値、地面との抵抗値を設定します。
これらの値が適切でない場合、脚が地面にのめり込んだりします。
スキッドタイプや水上フロートはこのタグ内で追加設定します。
<tank>
タンクの重心位置と容量を設定します。容量はポンドに変換して設定します。
変換式が分からなければ多めに見積もって設定しておき、Flightgear上で燃料の量を変化させて
表示されるポンド値を求めると確実です。
タンクは幾つで追加でますが、全て一律に消費されていきますので、消費されるタンクの
順番を付加する場合はNasalによる設定が別途必要になります。
<ballast>
airplaneタグ内のmassで設定した機体重量の配分を調整する際に使用します。
駐機時に機首が軽くて尻もちをついてしまう場合や飛行中に機首が重くて前のめりになる時など
重心位置を変化させることができます。
<weight>
図中に記載はありませんが、重量に関するタグを解説しておきます。
このタグは<ballast>と違って付加物の重量を設定するものです。
乗員乗客や荷物、増槽などを設定する際に使用します。
以上でFDMの記載は完了です。
このほかにも機種に合わせたタグがあります。Flightgear Wikiなど参考にしてください。